J-45を自分でリペアしてみました。 [音楽/ギターetc.]
まったく話題の尽きないギターであります。
今度はリペア。
買ったばかりだというのにもう。
これが初期不良とかで責任がメーカーにあるとかだったらまだわかるんですが、なんと自分の責任。。
何をしたかって?
掃除機を掛けていたんですよ。
その時、ギターの側に置いてあったカメラの三脚に引っ掛けてしまって。。
倒れた三脚がボディを直撃!
ご覧の通りの打痕が残ってしまったというわけ。。
まぁこの手のアクシデントはギターを日頃から弾いているとよくあることではあるのですが、如何せん早すぎる・・・
まだ買って2ヵ月も経っていない。。
しかも写真ではわかりにくいかもしれませんが、結構ボコッといってしまった。。
だからさすがにショックなわけで、元通りにしてやろうと思ったわけです。
以前、昔から愛用しているテレキャスターのリフィニッシュ(※こちらを参照)もしてみた僕ですから、このくらいの傷だったら塗料を盛ってわからなくすることくらいできるだろうと考えました!
しかし、これがなかなか簡単にはいかなかった。。
それでもなんとかやりきりましたので参考にしたいという方がもしいらっしゃれば以下をお読み下さい。
①打痕の復元を試みる
ギターのボディは言うまでもなく木でできていて、今も生きているのです。
多少の凹みなら水分と熱を与えることで、元の状態に戻ろうとする性質があります。
この性質を利用してまずは打痕の復元を試みてみましょう。
用意するのはギターを拭いたりするときのクロスと、ハンダゴテです。
クロスを濡らしてボディにあて、その上から熱を与えます。
あんまりぎゅーっと押し付けると焦げたり塗装がやられそうなので、1秒押し当てて離す、またもう1秒押し当てて・・・の繰り返しでいきましょう。
何度かやっているうちに、確かに多少ではありますが、木が膨らみ、復元してきました。
あ、ここで余談ですが、ハンダゴテがまたしても僕の不注意により、傷の横に直に触れてしまいました・・・傷がもう一つ増えました(苦笑)
まぁ傷が2つでも3つでもそう変わりはしません。
一緒に直します。
②傷のささくれをとる
ここで打痕の塗装部分のささくれをとります。
コーティング部分がパキッと割れた感じになっていて、ささくれた感じ。
この後同じラッカーを盛るので関係ないかもしれませんが、なんとなく気になるのでいったん研磨。
水研ぎ用の耐水ペーパー1200番を使用しました。
③ラッカーを盛る
さて、塗装に入ります。
純粋なラッカーのリキッドがあれば良かったのですが、それはないので、リフィニッシュでも使用したラッカースプレーを紙に吹き付け、それを筆でとり、塗っていくことにしました。
一番右のやつですね。
盛り上がるようにして塗っていきます。
この状態でしばらく乾かしましょう。
本来なら数日間乾かすのがベストですが、なにぶんせっかちなものですから、丸一日でOKといたしましょう。
ですが、ここで問題が発生。。
乾いたものを見てみると、盛ったはずの場所が逆に凹んでいる。。
さらに盛る必要があるみたい。
また丸一日か・・・。
④研磨する
研磨は耐水ペーパーの1000番、1200番、1500番を順に使用して水研ぎ。
ちなみに番号が若ければ若い程目の粗いペーパーということになります。なので粗い方から徐々に細かい目のものにしていくのです。
これは結構大変。平面が出るまで根気よくやっていきます。
面の平らな角材みたいなものにペーパーを巻いて磨くと平面が出やすいです。
ただ今回はピンポイントで磨くのでなんともいえません。。
だいたい平面が出たかなってくらいまで研磨したら最後の仕上げ。
コンパウンドでの磨き上げです。
ペーパーだけでは残ってしまう細かな傷を、さらに細かい粒子のコンパウンドで磨くことにより、鏡のようにものが映るくらいまで綺麗に磨くことができます。
液を古いTシャツにつけて塗り付けるようにしてこすっていきます。
こちらも水研ぎ同様、粒子が粗いものから細かいものまで3段階あるので、順番に細かくしていきます。
これで完成!!
と思いきや、意外にくぼみがまだ目立つ。。
おまけに打痕のまわりのもともとの塗装もだいぶ磨いたもんだから、うっすらとクレーター状になっている感じ(写真ではわからないので写真はありません)。。
いろいろと悩んだ挙げ句、打痕の周辺を含め、部分的にラッカーをスプレーで吹き、磨くことにしました。
塗るところをスプレーに変えただけで、以上の③と④工程を繰り返します。
この作業も1回では不十分で2回繰り返しました。
そして完成したのがこちら!!
いかがでしょうか?
まったく写真では傷跡がわからないくらいまで復元できました!!
しかしながら実際、光の当り方次第ではよく見ると傷の場所がうっすらと色が異なっていて確認できますし、ラッカーを吹いたところとそうでないところの境目がよく見るとわかる。
それにオリジナルのフィニッシュは、木目のボコボコ感がうっすらと残っているのですが、これが打痕周辺の研磨した部分は真っ平らになっちゃいましたね・・・(汗)
まぁいずれにしてもパッと見はまったくわからないのでとりあえずは満足です!!
これからはこんなことをしないで済むよう、気をつけて扱わなければ。。
それでは!
今度はリペア。
買ったばかりだというのにもう。
これが初期不良とかで責任がメーカーにあるとかだったらまだわかるんですが、なんと自分の責任。。
何をしたかって?
掃除機を掛けていたんですよ。
その時、ギターの側に置いてあったカメラの三脚に引っ掛けてしまって。。
倒れた三脚がボディを直撃!
ご覧の通りの打痕が残ってしまったというわけ。。
まぁこの手のアクシデントはギターを日頃から弾いているとよくあることではあるのですが、如何せん早すぎる・・・
まだ買って2ヵ月も経っていない。。
しかも写真ではわかりにくいかもしれませんが、結構ボコッといってしまった。。
だからさすがにショックなわけで、元通りにしてやろうと思ったわけです。
以前、昔から愛用しているテレキャスターのリフィニッシュ(※こちらを参照)もしてみた僕ですから、このくらいの傷だったら塗料を盛ってわからなくすることくらいできるだろうと考えました!
しかし、これがなかなか簡単にはいかなかった。。
それでもなんとかやりきりましたので参考にしたいという方がもしいらっしゃれば以下をお読み下さい。
①打痕の復元を試みる
ギターのボディは言うまでもなく木でできていて、今も生きているのです。
多少の凹みなら水分と熱を与えることで、元の状態に戻ろうとする性質があります。
この性質を利用してまずは打痕の復元を試みてみましょう。
用意するのはギターを拭いたりするときのクロスと、ハンダゴテです。
クロスを濡らしてボディにあて、その上から熱を与えます。
あんまりぎゅーっと押し付けると焦げたり塗装がやられそうなので、1秒押し当てて離す、またもう1秒押し当てて・・・の繰り返しでいきましょう。
何度かやっているうちに、確かに多少ではありますが、木が膨らみ、復元してきました。
あ、ここで余談ですが、ハンダゴテがまたしても僕の不注意により、傷の横に直に触れてしまいました・・・傷がもう一つ増えました(苦笑)
まぁ傷が2つでも3つでもそう変わりはしません。
一緒に直します。
②傷のささくれをとる
ここで打痕の塗装部分のささくれをとります。
コーティング部分がパキッと割れた感じになっていて、ささくれた感じ。
この後同じラッカーを盛るので関係ないかもしれませんが、なんとなく気になるのでいったん研磨。
水研ぎ用の耐水ペーパー1200番を使用しました。
③ラッカーを盛る
さて、塗装に入ります。
純粋なラッカーのリキッドがあれば良かったのですが、それはないので、リフィニッシュでも使用したラッカースプレーを紙に吹き付け、それを筆でとり、塗っていくことにしました。
一番右のやつですね。
盛り上がるようにして塗っていきます。
この状態でしばらく乾かしましょう。
本来なら数日間乾かすのがベストですが、なにぶんせっかちなものですから、丸一日でOKといたしましょう。
ですが、ここで問題が発生。。
乾いたものを見てみると、盛ったはずの場所が逆に凹んでいる。。
さらに盛る必要があるみたい。
また丸一日か・・・。
④研磨する
研磨は耐水ペーパーの1000番、1200番、1500番を順に使用して水研ぎ。
ちなみに番号が若ければ若い程目の粗いペーパーということになります。なので粗い方から徐々に細かい目のものにしていくのです。
これは結構大変。平面が出るまで根気よくやっていきます。
面の平らな角材みたいなものにペーパーを巻いて磨くと平面が出やすいです。
ただ今回はピンポイントで磨くのでなんともいえません。。
だいたい平面が出たかなってくらいまで研磨したら最後の仕上げ。
コンパウンドでの磨き上げです。
ペーパーだけでは残ってしまう細かな傷を、さらに細かい粒子のコンパウンドで磨くことにより、鏡のようにものが映るくらいまで綺麗に磨くことができます。
液を古いTシャツにつけて塗り付けるようにしてこすっていきます。
こちらも水研ぎ同様、粒子が粗いものから細かいものまで3段階あるので、順番に細かくしていきます。
これで完成!!
と思いきや、意外にくぼみがまだ目立つ。。
おまけに打痕のまわりのもともとの塗装もだいぶ磨いたもんだから、うっすらとクレーター状になっている感じ(写真ではわからないので写真はありません)。。
いろいろと悩んだ挙げ句、打痕の周辺を含め、部分的にラッカーをスプレーで吹き、磨くことにしました。
塗るところをスプレーに変えただけで、以上の③と④工程を繰り返します。
この作業も1回では不十分で2回繰り返しました。
そして完成したのがこちら!!
いかがでしょうか?
まったく写真では傷跡がわからないくらいまで復元できました!!
しかしながら実際、光の当り方次第ではよく見ると傷の場所がうっすらと色が異なっていて確認できますし、ラッカーを吹いたところとそうでないところの境目がよく見るとわかる。
それにオリジナルのフィニッシュは、木目のボコボコ感がうっすらと残っているのですが、これが打痕周辺の研磨した部分は真っ平らになっちゃいましたね・・・(汗)
まぁいずれにしてもパッと見はまったくわからないのでとりあえずは満足です!!
これからはこんなことをしないで済むよう、気をつけて扱わなければ。。
それでは!
とても参考になりました。先月オークションで購入したばかりの超美人のファイヤーグローのリッケンバッカーに不注意から怪我をさせてしまいました。倒れないようにと床に平置きした彼女の上に上体をかがめたところ、胸ポケットに入れていたiPhoneが彼女の顔に落下!接続していたアンプからは彼女の悲鳴が。それから毎日、思い悩んでいました。3㎜程の痛々しい打痕にもかかわらず彼女は変わらず美しい音色を聞かせてくれます。そのいじらしさに私は誓ったのです。必ず治してあげるからねと。下手な修復をして傷を広げるわけにはいきません。まずは情報収集。そして再現実験をしてから本番に取り掛かろうと準備していたところです。そのために中古ギターのリフィニッシュも始めました。蒸気による修復、ちょっと怖いので、再現実験してから慎重に行いたいと思います。
by 衣笠山荘住人 (2018-05-28 15:27)
>衣笠山荘住人さん
コメントありがとうございます。
大切なリッケンバッカーに不注意からの傷、さぞショックだったことでしょう。
記事で紹介した方法は傷が浅く、塗装までダメージがいってない場合の補修方法です。つまり、クリア層の補修で事足りる場合ということです。
3mm程度とのことですが、傷の深さはどの程度でしょう?また、塗装の状態はいかがでしょうか?
判断しにくいかとは思いますが、もし塗装まで割れていたり、塗装がハゲるような傷のつき方だった場合はこの補修方法では上手くいかない可能性がありますのでご注意下さい。
良い結果になることを祈っております。
by Akio (2018-06-01 22:40)
凄すぎる・・・。貴方は神か。
どんだけ器用なんだ!半端じゃなく不器用な俺からすると魔法としか思えない。
by ロレク (2019-06-02 10:22)